NAO



 「分かった。話は聞くから、とりあえず座ったら?」


 「あっ…そっそうだね。」



 “ハハッ”と笑いながら座った。



 「それで…話って?」


 「あっ…実は…」



 唯が話そうとした瞬間…古賀さんが“あったわよ”と言ってピアスを持って来た。



 「直樹君、ほらっ。」



 掌には小さな赤が輝くピアスーー。



 「これ…愛が最初にしていたピアス?」


 「そうよ。1つは無くなっちゃったの…」



 残念そうに話す古賀さん。



 「このピアス…貰っても良いですか?」



 俺の言葉に驚く古賀さん。


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