NAO
†ありがとう
フラフラと街を歩く俺はドンッと人にぶつかる。
“どこ見て歩いてんだ!”と言われるけど…気に止めなかった。
ただ頭にさっきの話が流れるー…。
あの手紙が…親友に託して愛の最後の言葉。
強くなると決めた…まっすぐに進むと決めた。
だけど…こんなにも愛の存在が大きい。
俺…やっぱり愛がいないとムリだ…。
横断歩道の前で立つナオの目の前は車が行き交っている。
愛…俺は弱かった。
ごめんーー。
車が行き交う中、吸い込まれるように中に入ろうとしたー…。