悪魔で天使王子
「ふーーーー。」
なんとかセーーフ。
「会長出てきていいですよ。」
シーーーーン
返事が無い・・・。
「大丈夫ですか?」
布団をめくると会長が倒れていた。
『酸素ぶ、そく。』
「えっ大丈夫?」
息止めてたの?
こういうときはどうしたらいいんだ?
『人工呼吸』
「あそっか、
でも人工呼吸のやり方が分からない・・・。
あそうだ。救急車。」
私が携帯を探そうとしたとき
『ストップ。』
「えっ会長生きてたの?」
『お前騙されやすすぎ。』
「最悪。」
私がどんだけ心配したか。
「私はもう寝ます。」
もう拗ねてやる。
『なぁ菫。』
ビクッ
会長に初めて名前で呼ばれた。
そしてベッドに入って来た。
「何で入ってくるんですかっ?」
『彼氏だから。』
そりゃそうだけど・・・。
『こっち向いて。』
私はこの甘い声に弱い。
けど向いてやらない。
「ヤダ。」
『じゃあ寝るよ。』
「ここで寝るんですか!?」
『こっち向いた。』
しまった。
作戦に嵌った。
「せっかく心配してあげたのに。」
『ごめん。
心配してくれて有難う。
許してくれる?』
そんな顔で見られたら
許しちゃうよ。
私は小さく頷いた。
「会長可愛すぎ。」
『それ禁句。
お前髪の毛乾かさないと風邪引くぞ。』
「眠い。」
『寝るな。
早く乾かしに行け。』
なんか怖い。
「行って参ります。」