偽り

日常

いつもと何ら変わらない風景を眺める

その時の感情は、正に無
幼稚園から大学院まで一貫の学校に通っているため、通う道も同じだし、生徒の面子も変化はあまり無い

友達だって、一人しか居なく、学校に楽しみを見いだせない


「お嬢様、到着いたしました」

「あ、はい。いってきます」

車を降りた私を待っていたのは、冷たい視線を向けてくる生徒たち

「大金持ちだからってすましちゃってさ、いい気なもんよね」

「少し顔が良いからって、威張りすぎ」

「暗い性格してるくせに」



そう、私は沢山の人に僻まれている

"大金持ちだからってすましちゃってさ"

すましてなんか無いよ

"少し顔が良いからって、威張りすぎ"

自分のこと、顔が良いなんて思ったこと無い

"暗い性格してるくせに"
確かにそう、だけど、誰も私の気持ちを分かってくれないでしょ?


私の話さえ聞いてくれようともしないで
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