To you ...
 



「少し、目を閉じてみなさい。」




優しい声に促され、
私は素直に目を閉じる。



すると、しわくちゃながらも
柔らかいおじいさんの掌が
ふわっと私の目を覆う。





心地よい時間が流れる。





おじいさんは何かを
掌から読み取っているように

「うん…、うん…」

とあいづちをいれている。


一体このおじいさんは
何者なんだろう?


だけど別に違和感はない。
ここは不思議な所だ。


 
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