そらいろ◇すくーるらいふ





「ねぇ、佑綺の彼氏ってどんな人なの?」

「ええぇ、何急に!」

そんな明らかに動揺している佑綺を見つつ、葉子に聞いてみる

「ねぇ、どんな人なの?」

「そうだねぇ…
あっプリあるよ!」

「あっ こら葉子ぉ!」

何で佑綺の彼氏のプリを持ってるんだろう、と思ってたら

「はい、この右の方が佑綺の彼氏の夏瀬くん」

そこには、佑綺と葉子と男子二人が写っていた

ダブルデートでもしたのかな

ていうことは…こっちの左の男子は葉子の彼氏!?

「葉子も彼氏いたんだぁ
何か以外」

佑綺が一瞬頬を引き攣(つ)らせたのをあたしは見逃さなかった

やば、何か言っちゃまずい事言ったかな…

不安が胸を過(よ)ぎる

「あ、私はもう彼とは別れたから」

「え、あ」

プリに書いてある日付は、結構最近だったはず

じゃあ、じゃあ…

「あ、彼は私から振ったの
だから気にしないで、ね?」

その表情はどこか哀しそうで…あたしはそれが嘘なんじゃないかって思った

けど、葉子は隠したいから嘘をつくんだ

多分それは、葉子の気遣い

だってここで本当の事言ったら、この場が気まずくなる

だからあたしは素直に頷くだけにした












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