恋夢
「人いっぱいかなあ!!」
そう言う私に
「綾子.迷子になんなよ」
「勝手にうろうろすんなよ」
心配してくれる優しい
たい兄とひろ兄。
お兄ちゃんたちとの会話
に夢中になっていると
突然.外で急ブレーキの音が
聞こえた。
何事かと思って前を見た。
その瞬間.反対車線を
走っていた車が私たちの
車に正面からぶつかってきた。
そこまでの記憶しか
私にはなかった。
「はっ!!」と気付いた時には
私は病院のベッドに
寝ていた。
真っ白な天井を見て
何が起こったのか
分からなかった。