半妖時雨
『おぉ…こわ。いぬってたんきだねぇ?』
月は雲に囚われる事しらない。心無い月は光を増し影をハッキリと照らし出した…
横髪は肩まで伸ばしていて、後ろは首元まで短く切られている。
黄褐色の髪は風になびき、 エメラルドグリーンの綺麗な瞳が晴氷を睨み返してくる…
『口説い!!
失せろと言っている。』
『たまき、にんげんをだせ。こいつはおまえがさがしている、ゆくえふめいのにんげんだ…』
そう言うと、隣に執事らしきモノが両手に人を抱えて現われた。