茜空の下で

振り向くと、ユニホームを着た祐樹が、私に手を振っていた。

私も振り返す。

「今日部活ねぇの?」

「無くなったぁ~」

「そっかぁ、んじゃそこでちょっと待ってろよ。」

「えっ、、、。」

祐樹はなぜか部室の方へ走っていった。




5分くらいたって、祐樹は戻ってきた。
でもユニホームではなく、制服を着ていた。

「帰ろ!!」

そう言って私の腕を引いて歩きだした。

「部活は!?」

優しく私の腕を引く祐樹の手の温度にドキドキしながら必死に聞いた質問。

「無くなったから自主練してただけ。」
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