キミに出会えて
なんだかなぁ~とタメ息をした直後また電話がきた。

「うわっ!!!」

思わず電話に出てしまった。

え、ど、どうしよう。何か喋った方がいいのか?

と、とりあえず

「あのぉ、たぶんかける相手間違えてますよ?」

何を考えたか、いきなりの第一声がそれだった。

まだそうと決まった訳じゃなかったが、そんな気がしたから。

「え?あぁ.......そうですかぁ。」

向こうの人は残念そうな声と一緒に、

「声は似てるんだけどなぁ、○○君に。」

...思わず「え?」と聞き返してしまった。

すると女の子は続けて
「一応名前聞いてもいいですか?」

え?何が一応なんだ?そもそも何で名前を聞く必要がある?

「○○君じゃないよね?」

「俺は.....優也っていうんだ。だからその○○君じゃありませんよ?」





あ。名前言っちゃった。しかも顔も知らない人に。

「へぇ~、マサヤ君っていうんだぁ!でも○○君じゃないんだねぇ。」
< 6 / 8 >

この作品をシェア

pagetop