おひめさま
 私の歩くリズム。あなたの歩くリズム。あなたを想うリズム。あなたが想うリズム。手を繋げば、感じるよね。波長がね。打ち消し合ったり。共鳴したり。ハモったり。輪唱したり。楽しくない?
 うん。いつもはね。私はね。あなたの後ろにいるだけだった。それだけでも楽しかったけど。
でもね。こんなのも、いくない?横に並んで、ゆったりと散歩。ま。計画って言っても。別に目的ないんだけどね。どこ行くとかね。そ。ま。今日は気分を大事にしましょ?そーね。あそこの噴水のベンチに座ろうかな。空いてるしね。だったら、何か食べたいな・・・。あ。ソフトクリーム売ってる。あなたも気付いたかな?手を繋いでるから気持ちも解る?私が少し引っ張ったからかな?でも、ゆっくりと行きましょ?ベンチ取られたっていいじゃない。

 いつもなら、私がベンチに座って席取る役目。で。あなたがソフトクリーム買ってくるよね。
そんなの、今日はやめよ?一緒にいよ?ね?
 
「芝生に座るのも気持ちいいー」
「敷物あれば良かったな、スカート汚れちゃうし」
「大丈夫、汚れたっていいの。それより、頭貸してくれる?」
「え?」
「・・・・・」
「・・・・・」
「いつも、ごくろーさま」
「あ・・・ありがと?」

 昨日ね。
 あなたにね。
 なんかしよーと思って考えたんだ。
 でね。
 色々考えてね。
 頭を撫でてあげる。
 いい子いい子、ね。
 これ、したかったの。
 ありがとーって感じで。
 そ。
 私には。
 これぐらしか出来ないけど・・・いい、かな?
 
 にしても、私が出来る事って、相当少ないわ。
< 4 / 4 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

つらら飴

総文字数/7,792

恋愛(その他)13ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop