【幼なじみの恋愛事情】
公園につくと、森本くんがベンチに座っていた。

「ごめんねっ、遅くなって」

そういうと、森本くんはッパとこっちを振り向いてほほ笑んだ。

「僕も今来たところだから。はい、ジュース」

缶ジュースを渡される。

「ありがと」

「座れば?」

「うん」

私は、少し森本君より遠目に座った。

「あのさ…僕ね」

「うん」

なんか、森本くんが目線をそらして話すと変な感じがする。

いい話ではなさそうだ。

いつも目を見て話す森本くんが、そらすんだから……。

きっと、そうだ。

「僕ね、浜辺さんのこと好きなんだ」

えっ……?

どういうこと?

「えっ?」

「でもね……」

森本くんは、私を気にせず話を進める。

私は、うなずきながら森本くんの話を聞いた。

森本くんの過去についての話を。
< 104 / 150 >

この作品をシェア

pagetop