【幼なじみの恋愛事情】
彼女の助け船を気づくことができなかった僕に、優馬たちは怒ったんだ。

そのとき、初めて僕は悪いことをしたと思った。

彼女の転校を境に、僕は彼らと縁を切ったんだ。



彼女が転校してから、なぜか僕は彼女の笑った顔しか思い出せなかったんだ。



彼女の泣いている顔、



苦しんでる顔



悩んでる顔が思い出せなかった。




僕、最低な彼氏だったな。



今でも思う。



彼女は、僕のために嘘でも笑顔を向けてくれたんだ。




彼女は、苦しんでいる顔を僕には見せなかったんだ。




心配させたくなくて。




もう、会うことはないかもしれない。



でも、僕は望月梓紗のことは忘れない。




だって、僕に大きな体験をさせてくれたし……









初めて、人を愛すという気持ちを教えてくれた。

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