【幼なじみの恋愛事情】
「みーさ、なんでアイツとなんか付き合ったんだよ」

翔を忘れようとしたなんて言えない。

自分の本当の気持ちを知りたくなかったなんて、翔に言えないよ。

「ふーん」

「何よ」

「みーさ、俺のこと好きって知りたくなかったんだろ?」

図星だ。

なんで、翔は私の気持ちをいつも読み取るの?

【幼なじみ】だから?

それとも【好き】だから?

「つかさ、自分で自分のこと好きとかさよく平気で言えるよね」

私は、すねながら言った。

「可愛くない女。もうちょっと可愛い言い方できない?」

「可愛くないもん」

私は、翔から目線をずらした。

「はいはい、拗ねるなって」

翔は、私の髪をくしゃくしゃしてきた。

「拗ねてないもん」

「拗ねてるじゃん」

――――ブーブー

そんな言い争いをしてたら、電話が鳴った。

「まーくん……」

思わず、口に出してしまった。

「俺は、いいから。正直に行って来い」

「うん」

私は、走ってまーくんの所に向かった。

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