【幼なじみの恋愛事情】
「まあ、取りあえずいつもの席に座ってて」

おばさんが、そういうと8人席の大きなテーブルがある所に座った。

受験の時、いつもカウンターで翔とジュースを飲みながら勉強している最中によく8人席で付属中生がたまっていたのを思い出した。

たまっていたのは、たぶん美鈴たちだったのかな?

そう思うとなんだが、笑ってしまう。

「何、ニヤニヤしてんの」

翔がいきなり、口を開いた。

「いやさ、受験勉強してる時いつもここの席で溜まってた付属中生いたじゃん?あれって、もしかしてこの6人じゃないかって思ってさ」

「そういえば……そうだな」

翔も軽くほほ笑んだ。

「えっ?もしかしてさ、お前らいつもあそこのカウンターで勉強してたやつら?」

「そうだよ」

「マジかよ!?俺ら、いつもここでお前らのこと羨ましがってたんだから」

「「えっ?」」

私と翔は、チャラ男の発言に驚いた。

「だって、いつも一緒に勉強してるのになんか二人でイチャついてみんなであんなカップルになりたいねってしゃべってたんだから」

美鈴が、笑いながら言ってきた。

「なんだか、世間ってせまいね」

春馬がそうつぶやいた。
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