【幼なじみの恋愛事情】
本当に、世間って狭いと思う。

まさか、この6人と同じ高校とは想像もしてなかった。

たぶん、あっちもそう思ってたんだと思う。

「何、食べる?」

おばさんは、ニコニコしながらメニュー表を持ってきた。

ここのケーキ屋さんは、ケーキ屋さんのくせになんか豪華。

カウンターもあるし、大きなテーブルもある。

そうとうお金があるんだなっとつくづく思っている。

「えっとね、いつもの」

「俺も」

「私も」

「うちも」

「俺も」

「俺も」

6人は、同じものを頼んだらしい。

それは、ショートケーキ。

いつも食べてるから、別のにしようと私は思った。

「俺、アイスコーヒー。みーは、いちごパフェ」

翔がなぜか私が頼もうとしていたものを頼んだ。

「何で、私が頼もうとしたのわかったの?」

「……だって、ずっと食べたそうな顔してたから」

「うっ。翔には、隠し事できないな。でも、翔も食べたかったんでしょ?」

「まあ」

そういうとみんなが爆笑した。

「お前ら、まじカップルみてー」

「付き合っちゃいなよ」

チャラ男…ではなく、優馬がテンション上げて言うとそれにつられて、真優まで言ってきた。

「付き合わないよ~。うちら、幼なじみだもんね?」

翔は、一瞬顔を曇らせたがうなずいた。

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