【幼なじみの恋愛事情】
「まじ、お前らの顔は売れるな。お前らでこの画用紙回って宣伝してこい」

優馬は、そう言って宣伝用の画用紙を俺たちに渡してきた。

まあ、立ってるよりみーと一緒にいた方がうれしいんだけど。

というわけで、適当に校内を回った。

見たことのない制服が、いっぱいだった。

それも、そのはず。

この学校は、県下有数のトップ校で、美男美女がたくさんいると有名だ。

それを、聞き付けた市外からの生徒も少なくはない。

「あの人たち、付き合ってるのかな?めっちゃいい感じ」

何人もの女子生徒が、そう言っているのを聞こえた。

「やべー、あの子やばい。めっちゃかわいいし」

そういう男子の声も聞こえた。

みーを見ると何も気付かないで、カフェの宣伝をしていた。

「今から、屋上行ってサボらね?」

俺は、少し腰を曲げて、みーに言った。

みーも疲れたらしくあっさりと承諾した。
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