【幼なじみの恋愛事情】
ブーブーブーというバイブの音で目を覚ます。

目をあけると、翔が私の目の前にいた。

しかも、顔が近い。

唇に何か、感触があったが翔は電話をしている。

なんだろうな、この感触。

気がつけば、翔に手首をつかまれ教室についていた。

「二人で、どこ行ってたのよ!!売上のピーク過ぎてるわよ、ったくもう。今日、売上が一番多かったクラスは焼き肉食べ放題なんだから!!」

見かけによらず、食べることの大好きな美鈴は、焼き肉目当てで文化祭をやっているようにしか思えなかった。

「ごめん、ごめん。ちょっと、寝ちゃってさ~」

「馬鹿」

といって、翔は私の頭をポカッと叩く。

「いいじゃん、別に。私だけ、寝てたんだし」

「サボったことを、堂々と言ってるみたいじゃん」

翔は、いつになく冷たい目で私を見る。

「ごめんなさい」

「謝れば、よろしい」

翔は、時々Sっ気があるときがある。

ホント、怖い幼なじみだ。
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