【幼なじみの恋愛事情】
みーは、少し頬を赤くさせて言った。

失恋2回目。

しかも、相手は似たような美男子。

「でもね、森本君好きな人いるんだって……」

「へー」

「多分、それはお前が気づいてないだけだろ」と突っ込みたかった。

「なんかね、ちっちゃくてね、目が大きてね手足が細く、髪をポニーテールにして、何か守ってあげたい感じの女の子なんだって。ああ……負けちゃうよ」

その条件すべて満たしてるのって、みーだろ。

つか、あいつって本人の前で平気でそういうこと言うんだ。

面白いやつだな。

いくら、みーが鈍感だからと言ってそれはないだろう。

「で、翔の好きな子ってどんな子?」

いきなり、振られてびっくりした。

「うーん、小さくていつも隣にいるけど……何も俺の気持ちに何かわかっていない鈍感な奴」

あええて、森本方式で答えた。

でも、みーは表情一つ変えずいつもの通りに対応した。

「そうなんだ、その子って相当鈍感なんだね♪」

いや、お前だし。

そんなことを心の中で思ってたら、家の前にたどりついていた。


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