気づいてよ



「は?」


「あとそれとさ、10日ごの祭りだれかと行くの?」


まだ機嫌の悪い声で、私にきいてきた。


そういえば、祭りのこと忘れてたな。




この地域では、年に五回も祭りがある。


秋に一回。秋祭り。

冬に一回。雪祭り。

春に一回。桜祭り。

夏に二回。花祭りと夏祭り。



つまり、お祭り大好き地域なのだ。



さらに、普通のお祭りよりも、豪華だ。

何故か祭りにステーキとかを売っている。


小学五年の時に引っ越してきた私にとっては、とても珍しい物だった。

私の地域では、せいぜい夏祭りと秋祭りぐらいしかなかったからだ。


しかも、祭りといえるのか?の思う程小さい。


この地域にきた時、

雪祭りって何?
桜祭りって何?
花祭りって何?

と思ったが、まぁ、楽しい祭りだからそこには触れなかった。


でも…どうしたんだろ?


「だれども今は約束してない」



「じゃあ、一緒にいこ。」




え?


ワタシミミオカシクナッタ?



「えっ?なんて?」




「だから、一緒にいこっていってんの。」
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