気づいてよ
言ってみようか?
でも、恥ずかしくていえない。
だって、「私可愛くなって夏川くんにすかれたいのー!」なんて言えないよっ!!!!!
「どうせ、恋でしょ?」
「えっ?!!」
「そして可愛くなりたいとか思ってたんでしょぅ?」
なんで分かるの!?
もしかして、テレパシー?!?
「なっなんで分かるの?!」
ちっちと指を動かす真美さん。
「顔に書いてるわよ?」
ふふと笑う真美の顔は、やはり敬子さんそのものだ。
「あなたはそれで可愛いわよ?でも、アナタに似合う髪型とか教えてあげるわ!」
またふふと笑う真美さんは、やはり可愛い。
だけど、敬子先生とはまた違う魅力…っていうのかな?そういうのがある…とおもう。
「じゃあ、ここに座って。」
保健室のカーテンのまたカーテンの向こうには、メイク室のようなものがあった。
あれこれそろっている。しかも、どれも高そうだ。
がたん
座ると、微かに甘い香りがした。