思い出に変わる時・・・・

「・・・・・。」


祐の方にスラリと背の高くて、髪の毛の長い女の子というよりは女性という感じの凄くきれいな人が走り寄って、


「待った～ 」


祐に声をかけた。


「あっ！ 」


私の隣にいた梓ちゃんも祐の隣の女性に気がついて声を上げた


「藤田さんの彼女かな・・・・ 」


『そうかもしれない・・・・そうじゃないかもしれない・・・・』


私は長いまばたきをしてから、


「行こう・・・ 」


「えっ～～～いいの？！ 」


「いい＝３　 だって声かけれないし・・・ 」


「・・・・・。」


梓ちゃんは私に言いたいことがありそうな顔を向けた




これで本当に終わったんだ・・・・・。


私はそう思った。


神様が、もう忘れなさい


そう言って、私に見せてくれた映像なんだ・・・と。


「菜緒 ・・・ 」


私は祐の方を振り返らずに無心に歩いた。


梓ちゃんは早足で私の後ろを歩いて来た


「梓ちゃんっ　今日付き合って～ 」


「うっうん・・・。」


「私の新しい門出を祝って！ 」


「・・・・分かった ～ 」


私の心の中は寂しいような、それでいて何となく吹っ切れたような・・・・


複雑な気分。