思い出に変わる時・・・・
喬さんは私の体を頭からパンパンとなでおろした。


「通り過ぎる人にジロジロ見られたんだけど、あそこにも彼氏待ちの女の子いるしさびしくなかった~」


「・・・・・・?」


振り向いた喬さんの顔がフッと曇った気がした。


「行こう=3」


「・・・・?」


私の肩に手を回してスタスタと歩きだした・・・・ら

 
「喬!!!」


出待ち仲間の女の子達が駆け寄って来た。


「その子?!」


『今   確かに喬って言ったよね・・・・・。』


「お前に関係ないだろ!」


「関係ないって=3  私、別れたつもりないもん!」


「・・・・・。」


「奈緒 ちょっと待ってて=3」


「あ・・・・・うん。」


喬さんは女の子の腕を掴んで私から少し離れた所に移動した。


その子の友達2人も一緒に・・・・。


女の子は喬さんの腕を掴んで泣いている


背の小さい子だな・・・・・。


喬さんの胸までくらいしかない。


背の小さい子が泣いてるとより一層可哀そうに見える。


ハッ!!!


『なんか・・・・  この光景・・・・  どこかで見た事ある・・・・』


背の高い喬さんと、背の小さな女の子


『そうだ・・・ 』


似たような過去の光景を思い出して身震い止まらない。


頭の中は拒絶反応のせいか、黒い靄がかかったようで思考停止状態。


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