思い出に変わる時・・・・
「ありがと・・・」


私はそう言って教室を出た。


誰かにどうにかしてもらえるような問題ではない。


本人同士の問題だから・・・


大好き・・・・ だけでは乗り越えられない事があるみたい・・・。


私は米さんと涼子さんと別れてから1人でトボトボ歩いていたら、


涙腺が破裂したように涙が次から次へと溢れてきた。


私の中で祐との終わりを認めたからかもしれない・・・・


『一緒にいてもらえない大好きな人なら、


一緒にいてくれるどうでもいい人の方がマシかも・・・』


だんだんそう思えてきた。


でも、そう思っても祐の事は大好きなまま・・・


「菜緒・・・」


同じ方向の米さんが後ろから追いかけて来た。


私の涙はそんな事で止まるはずもなく、


必死で涙を拭いた。


「お前・・・ 」


「米さん・・・色々心配かけてゴメンね。 」


「祐のことを考えたいんだけど自分の事すらも操縦できてないから・・・」


それから家までの間少しだけ米さんに本音を言ってみた。


「そうか・・・」


米さんは下を向いたまま、それ以上深くは聞かなかった。


「菜緒~」


先に帰ってと言った藤井が途中で待っていた。


「話し終わったの? 」


「お前何してんの ?!」


米さんの顔色が変わった


「菜緒を待ってたんだけど=3 」


「お菜緒につきまとうの止めろ 目障りなんだよ# 」


「お前も菜緒と何の関係もないだろ! 」



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