思い出に変わる時・・・・
皆の待つ部屋に戻ったら…


「勝手に2人で消えるなよ~」


ひやかしの嵐・・・


私は恥ずかしくてずっと下を向いていた。


「俺と菜緒と付き合う事になったから邪魔しないでね~」


藤田は冗談半分に皆に言った。


「じゃ~俺ら帰るわ=3」


私のカバンと自分のカバンを持って、皆に告知してすぐに部屋を出る。


「家どこ送るわ=3」


溜り場にしていたアパートから藤田の家までは10分。


私の家は全く違う方向で20分はかかる…


「いいよ=3」


藤田は全く人の話を聞かずに、とっとと勝手に歩いて行った。


「ちょっといいって=3」


1時間かけて私の家に着いた。


いつもなら20分ですら長く感じるのに、


藤田と歩く1時間は、やたら早く感じる。


『もう着いた・・・』


何を話していいのか分からず、


「じゃ…」


手を振って家に入った。


『あっ!! 自転車=3』


「藤田~」


私は大きな声で呼び止めて自分の自転車を貸した。


彼はご機嫌で私の自転車に乗って帰って行った。


『変な奴・・・・♪』


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