僕とみつばち
ああ、ハルカにまでそう思われていたか。
ハルカがあの夜の事をペラペラと話しているのを聞きながら、少し恥ずかしくなったりもしていた。
「タローのあんなに頑張ってるの、久し振りに見たよ。」
確かに。どれくらい振りだろうか。
あんなに興味を持ったのも。
つれない女の子を振り向かせようとしたのは今回ばかりではなかったが、どれも長続きしないか、或いは、つれない素振りをしていただけで。手に入った途端に欲しくなくなるような女の子が多かった気がする。
「実は、あれから会ってないんだよね。」
「は?」
タクヤと同じ反応じゃないか。
「会いたいのはやまやまだけどね、はぐらかされる。」
「あら、随分辛抱強いこと。」
「うん、そうなんだよ。」
「プラトニックもたまにはいいでしょー。」
「うん…。でさ、聞きたいんだけど、ナツミって、仕事してる?一人暮らし?どんな子?」