僕とみつばち
ナツミに繋がる唯一の手段は、味気ないメールでしかなかったから、言葉を慎重に選んだ。
熱心さが伝わったのか、それともナツミの気紛れなのか。
僕達は少しずつ、
木々が青く茂るように。僕から、或いはナツミから、互いの距離を近寄せていった。
ナツミは僕のことをタローと親しげに呼び、自分の事も話すようになっていた。
絵文字も無い簡素なメールだったが、色々な事を話した。
ある日の早朝に来たメールだった。
from:ナツミ
タローは星が好き?
いつか星がきれいな所に行ってみたい。
昨日は星が出ていなかったね。