僕とみつばち



これは、遠回しなお誘いと捉えていいのだろうか。
それとも、ただの独り言に過ぎないのだろうか。



慎重になりすぎる反面、待っているのに耐えられなくなっている事にも気が付いていた。



to:ナツミ

今夜は、星がきれいに見えるはずだよ。
いいポイント探しておくから、見に行こう!



ポイントを知っているから、と言わなかったのは、何故だか以前に誰かと見た星だと、ナツミに知られたくなかったからだ。



僕は返事を待った。
誰が見ているわけではないのに、平然を装って。



伝票をチェックしている時も、大事な顧客にアポを取り付けているときも。



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