僕とみつばち



いくらか国道を走らせ、脇道に入り、舗装のなされていない砂利道に入った。



僕の頭の中で、先程ナツミが見せて来た占い本のお告げが浮かんでは消え、また浮かんでは消えしていた。



ナツミはしばらく、砂利道の仕業に甘んじて、黙って身体を揺られていたが、



「結構奥まで来たね。」
「河の音がするね。」
「晴れてて良かったね。」



などと、立て続けに口を開いた。



「ナツミは星、よく見に行くの?」
「うん、好きだから。独りで見に行くこともあるよ。」 
「あ、そうなの?もしかして、このポイント知ってた?」
「ううん。初めて。」
「僕も、先輩に聞いてさ。初めて来てみた。」



これは嘘だ。



前に三人程、女の子をここで口説いている。



勝率は百パーセントで、言わばラッキースポットだ。


10分程奥まで走って、広場になっている所に辿り着いた。



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