僕とみつばち



ハルカが今夜連れてきた女の子は、古臭く言えばボーイッシュな子と、どこか冷めた、でも存在感のある目をした子だった。



馴染みの居酒屋、『天神』。ハルカの好きな酎ハイの種類が豊富だ。
また、大衆居酒屋のようにつまみの豊富さはないが、洒落っ気のない、丁寧で誠実な料理が僕達は大好きだった。
何より、人の好いマスターと顔馴染みなのもいい。



タクヤと呑みに来る場所も大抵ここだったし、ハルカと開く合コンもここばかりだった。



少し強めの酎ハイは、いつもハルカに勢いを与えているようだった。



止せばいいのに、ハルカは次の日に差し支えるほど呑んでしまう。そこがハルカの弱いところかもしれない。まぁ、からかっているのは僕達だが。



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