僕とみつばち
「悪いな、今夜は誰も捕まらなくてよ。」
僕の友人にも声を掛け、タクヤも方々あたってみたようだが、珍しく誰一人捕まらなかった。
「そんな日もあるよね!」
そう言ってハルカは友人二人に笑ってみせた。
ボーイッシュの方、…マキと言ったが、どうやらタクヤを気に入ったようだった。タクヤのタイプの子ではないように思えるが…。
携帯電話の話題で盛り上がっている。
新機種がどうとか。
料金プランがどうとか。
おいおい、それは営業じゃないのか。
そんなタクヤを心底可笑しそうにハルカが笑い、更に酎ハイを煽る。