光の国シャルネ
カイリは幼い頃の記憶を失っていた。
今は18歳だが、10歳までの記憶はない。
ただ…シャルネに行かなければならないことは覚えていた。

10歳になり、原因不明の病で一時的にのみ意識を失った。その時に一緒に記憶も失ってしまった。

気を失ってから少し経ち、目を覚ましたら病は治っていた。
病が治ってから、幻聴が聞こえるようになった。

最初は小さな声だったが、カイリは自分に話されてることに気付いたのは、3日後だった。

「やっと気付いたようだな…我の契約者。久しぶりに手合わせをしようじゃないか!
さぁ、力を解放するのだ!」
「いきなり、何を言って「さあ!解放せよ!」

(話は無視かよ!?少しは聞けよ。)
「力って何?解放の仕方なんか知らない。俺は記憶が無いんだから…」


「なんと!!そういうことだったのか!
ならば、もう一度呪文を授けよう。
魔力を解放するときは【我が名はカイリ。我が名の元におき契約を発せよ】というのだ。試してみるがよい…」

そういうと、呼びかけても声は聞こえなくなった。

「自己中心的ってあんな奴の為にあるんだな…」

カイリは仕方がなく、聞いた言葉を言うと…辺りは光に包まれた。

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