彼 岸 花



「コッチ来て先生。」


そう手招きで知里は俺を呼ぶ。


俺は知里と菜草の目の前で少しかかんだ。


すると、菜草という子が両手をのばし俺の頬へと触れた。



「・・・っ・・・先生。帰ってきてくれたんだね。」


そういって泣きそうな声で菜草は言ったが、俺は複雑な気持ちだった。


本当に俺はこの2人の・・・先生なのだろうか。


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