彼 岸 花



自分の手に鞄はなく、時間が止まっているデジタルの腕時計をはめていた。



11時26分17秒。



時計はこの時間で止まっていた。


ガラスの向こうの店内のデジタル時計を目を細めて見ると、かすかに11時29分と秒まではないが、そうかいてある。



ふとズボンのポケットに手をつっこんでみると、ジャラっという音がして取り出してみると少ないがお金が入っていた。



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