彼 岸 花



何だ…ここは…。


周りを見ていた俺は前を見ていず、知里にぶつかった。


俺の目の前には、40代ぐらいの男性。


その男性の服にはベッタリとついた赤い血。

右手には血のついた小さなカマ。そして、左手には人が血まみれで、その男性によって、ひきずられていた。


「……っ。」

そんな人間を俺は見て、声をなくしてしまった。


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