彼 岸 花



俺は布団へと入り目をとじた。

知里はゆっくりと戸をしめかけた。


「先生…。」

その声にもう一度体を起こす。

「どうした?」


返事をかえす。青白い月の光が知里の肌にうつる。


少しためらう知里。


「朝まで、この部屋からでちゃダメだよ。」



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