青春コンチェルト〜友情の協奏曲〜
『やっと着いた〜!』
「長いよね…駅から遠いから疲れちゃったよ。」
私たちは15分くらい歩いた。駅から遠い学校って登校するだけで体力使う…。
下駄箱で上履きに履き替え、階段を上る。
『さらにキツいよね!』
「うんうん!エレベーターでも付けてほしいくらいだよ。」
『ホントホント!…あっ、職員室で教室の鍵取らなきゃ。』
職員室は2階にあって、そこに教室の鍵が管理されている。
私たちは早めに学校に来たから、まだ誰も来てない可能性がある。だから鍵を確認しなきゃいけない。
あー、めんどくさいなぁ。
と思いつつ、クラスの鍵がかかっているところを見ると…。
『…ない?!誰か私たちより早く来てるんだ!』
「えっ!早いなぁ〜、その子。」
誰が来てるのかな…
その子1人だったら話してみたいな…
そう考えていたら、かすみが「あっ!ゴメン」と私を止めた。
『ん?どしたの?』
「うちさ、ちょっと職員室に用あるんだ。先に教室行っててくれる?」
『…うん、分かった。じゃあ、かすみまた後でね!』
「ゴメンね!」
手を振って私たちは別れた。
1人かぁ…
なんかさみしい。
でも、先に来てる子いるし大丈夫だ!と自分に言い聞かせながら階段を上る。