青春コンチェルト〜友情の協奏曲〜


高1の教室は3階にある。

少し説明すると、
高校校舎には階段が東と西で2つあって、さっき行った職員室は東側の階段を上がってすぐのところにある。


教室は、東側から1組、2組…10組となっている。
そして私のクラス、8組は西側の階段を上がって突き当たりにある。


シーンとした校舎内。
私の足音が響く。


着いた〜。


あっ、教室に行く前にロッカーに荷物取りに行かなきゃ。


更衣室に入り、ロッカーから教科書を取り出す。


鏡の前に行き、自分の顔をまっすぐ見た。


よし!大丈夫。
と軽く顔を叩き、ロッカーを後にした。


いよいよ、私たちより早く来た子との対面だ…。


…あれ?
人がいるはずの教室が暗い。
まさか、電気消してどっかに行くってことはないだろうし…。


じゃあ先生が開けたのかな?
うん、きっとそうだ。


確信した私は、気分がいいせいか無意識のうちに好きな歌を歌っていた。


私は、誰もいない教室に入る――。


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