かっこう

二十歳を過ぎた娘にしては、私は全てにおいて出来が悪いと思っている。

掃除にしても、料理にしても。

お昼を食べた後、私たちは公園に出掛けることにした。

昨日会った「猫」に会いたいのだときいちゃんが言う。

私はジーパンに突っかけサンダル、そのまま犬の散歩に行けるよう、小さなポーチに携帯電話と折りたたみの傘を入れて出掛けることにした。

きいちゃんは大判の、芙蓉がプリントされたピンク色のワンピースを着ていた。タオルと小銭を持って颯爽と家を出る。
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