かっこう
「ユカって変わった苗字ですね」
コーラを一口飲んだ後、きいちゃんは正面の自販機を見つめながらユカに言った。
「ユカって苗字じゃないのよ」
私は言った。
私は紙コップのメロンソーダを買っていた。紙コップだと、炭酸が直に掌に伝わってきて気持ち良い。
「俺、嶋ユカっていうんです」
きいちゃんが驚くのも無理はない。私だってユカという名の男性と聞いて、随分驚いたのだから。
涼しい、と言うよりは冷たい風が吹いて、欅の木がさーっと揺れる。
「あ、猫」
コーラを一口飲んだ後、きいちゃんは正面の自販機を見つめながらユカに言った。
「ユカって苗字じゃないのよ」
私は言った。
私は紙コップのメロンソーダを買っていた。紙コップだと、炭酸が直に掌に伝わってきて気持ち良い。
「俺、嶋ユカっていうんです」
きいちゃんが驚くのも無理はない。私だってユカという名の男性と聞いて、随分驚いたのだから。
涼しい、と言うよりは冷たい風が吹いて、欅の木がさーっと揺れる。
「あ、猫」