ずっと傍に…
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「わかったから、今から竹採ってきてやる」
フッと口元がゆるむのが自分でわかった。
「ありがとう、歳さん」
とびきりの笑顔で言われて。
俺の体温がわずかに上がる。
「私、沖田さんたちの所行ってきますっ」
相当嬉しいんだろう。
小走りでさっさと行ってしまった。
こういうとき、なぜだか寂しいと感じたりする。
鬼副長と恐れられている俺だが、沙知が絡むとどうにも狂う。
傍に置いておきたいと思う。
そんな己の願望を感じながら太い竹を一本折り、担いで帰った。
―――――――
―――――
―――
「あっ、土方さんお帰りなさーい」
総司【そうじ】が俺に気付き駆け寄って来た。
コイツとの付き合いもかなり長い。
ガキの頃から知っているくらいだ。
「鬼副長も沙知さんには勝てないんですね」
「うるせぇ」
図星、だ。
まったく…総司にも適わないとつくづく感じる。
なんでもお見通しって口調で話してくるからだ。
「沙知は?」
「紙に筆を走らせてますよ」
聞きながら柱に麻紐で竹を縛り付けた。
「歳さん、お帰りなさいっ」
障子の向こうから沙知がひょこっと顔を見せた。
手には数枚の短冊が握られている。
「歳さんも書いてくださいっ」
なかば強引に紙と筆を渡された。
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「わかったから、今から竹採ってきてやる」
フッと口元がゆるむのが自分でわかった。
「ありがとう、歳さん」
とびきりの笑顔で言われて。
俺の体温がわずかに上がる。
「私、沖田さんたちの所行ってきますっ」
相当嬉しいんだろう。
小走りでさっさと行ってしまった。
こういうとき、なぜだか寂しいと感じたりする。
鬼副長と恐れられている俺だが、沙知が絡むとどうにも狂う。
傍に置いておきたいと思う。
そんな己の願望を感じながら太い竹を一本折り、担いで帰った。
―――――――
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「あっ、土方さんお帰りなさーい」
総司【そうじ】が俺に気付き駆け寄って来た。
コイツとの付き合いもかなり長い。
ガキの頃から知っているくらいだ。
「鬼副長も沙知さんには勝てないんですね」
「うるせぇ」
図星、だ。
まったく…総司にも適わないとつくづく感じる。
なんでもお見通しって口調で話してくるからだ。
「沙知は?」
「紙に筆を走らせてますよ」
聞きながら柱に麻紐で竹を縛り付けた。
「歳さん、お帰りなさいっ」
障子の向こうから沙知がひょこっと顔を見せた。
手には数枚の短冊が握られている。
「歳さんも書いてくださいっ」
なかば強引に紙と筆を渡された。
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