やきもち王子 2
勝手に席使ってたの謝ったほうがいい、
よね?
「ごめんね、
ちょっと席かりてたんだけど…
南野くんの席ここだから……」
あたしの顔をポカンと見ていた
美和もハッと理解したようで、
慌ててお弁当箱をわたしの机の上に移した。
「あぁ、うん。」
南野くんは短く返事をすると
椅子をひいて席についた。
周りの視線なんて全然気にしてないみたいで、マイペースに携帯をいじりだした。
なんか変わった人だなぁ…
でも悪い人じゃなそう、かな?
しばらく南野くんを見ていた皆も
やがていつもどおりにワイワイ騒ぎ出した。
美和はちらちらと南野くんを見ながら、
再びお弁当を食べだしたので、
わたしも食べだした。