やきもち王子 2
今、わたしに気付いてなかった?
……そんなわけない。
だってあの瞳には確かに私たちがうつってた、はず。
じゃあ なんで……?
「彼女だからって調子のんないでよ。」
―ドンッ
いたっ……!
強い力で肩を押されてよろめく。
まだ終わってないんだ。
再び気持ちを奮い立たせて
目の前の女の子を睨んだ。
力いっぱい睨んだつもりだったけど、
逆にフフンと見下された目で笑われてしまった。
彼女の顔がぐっと近づいてきて、
「あんたなんてすぐフラれるわよ」
と、耳の側で楽しそうに囁かれた。