やきもち王子 2
だけど、人に見られるのは嫌だ。
はやくどっか行ってよ、
って冷たい視線を送ったのに、
南野くんは楽しそうに笑っただけだった。
…――プチッ
わたしの中で何かがキレる音がして、
感情が一気に溢れだした。
「なんで笑うの!?
わたしが一人でこんな所でうじうじしてるの見るのが楽しいの?
見捨てられた女は惨めだねって笑いにきたの!?……お願いだから、放っておいてよ…」
最後の方は涙があふれてきて
弱々しくなっていた。
つらくて、悲しくて、惨めだ。