white canvas
「でも、驚いちゃった。愛未でも結構弱い面があったんだ~!なんちゃって」

と言って今日1ばんの最高スマイルを私に見せてくれた。とても、優しくて可愛かった。

「ありがとうね。助かったよ」

「これぐらい!絶対に私は愛未を裏切らない自信があるから。」

そう言って、小指を差し伸べてきた。そう、『指切りげんまん』だった。嬉しかった。私は、夕希と同じように小指を差し伸べた。

「約束」

「うん。約束」

幸せな雰囲気。たった、1日でこんなにも安心できて、信用できてしまう夕希。絶対に、彼女に何か取られたくない。これ以上、友達を失いたくない。

「あ、愛未…。」

「何?」

夕希は少し驚いたように、

「今、笑ったね」

そう言った。

笑ったんだ。笑えたんだ。夕希の前で笑うことができた。

「笑顔すっごい可愛いよ」

そう言ってくれた。嬉しかった。本当に、本当に。

私には、夕希がいる。だから、笑える事が出来るんだよ。



そして今日私は「笑顔の黄色」を自分の真っ白なキャンバスに塗った。私の真っ白だった、キャンバスは黄色と言う名の色が付け加えられた。
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