レモン
小柄は昼間、学校に行き、
バイトをして帰って来る生活をしていた。
俺が「バイトしなくても大丈夫なのに。」
って言っても聞かなかった。
小柄のお袋は何かと家に来ていた。
もうずいぶんと親しいから、
俺は嫌じゃなかったが、
小柄は少し煙たがっていた。
俺のお袋も一度来たいと言ってきたので、
小柄に相談し招待した。
初対面で小柄も、お袋も緊張していた。
俺はその2人のぎこちない会話が、
可笑しくて、可笑しくて、
前に座っていた親父と目を合して笑っていた。
親が帰ってからの気が抜けた小柄を見たら、
また吹き出すくらい笑ってしまった。
こうしている事に、俺は幸せを感じれた。
そして、小柄を一生守っていく決心が固まった。