レモン
「ちょっと待ってよ!!意味分かんない!!」
頭が混乱している私は、
前を行く俊司に向かって叫んでいた。
「何がどうなってんの?!ってゆうか健は?!
俊司は今何しに来たのぉー!!!!!」
彼は一瞬こっちを向いたが、笑ってまた前を向いてしまった。
笑われた事にふてくされて、とぼとぼ階段を下りて外に出ると、
いつもみたいにメットを頭に乗せて来た。
だけどこっちは,そんないつもどおりでいられる状態じゃない!!
メットを取って突き返した。
その腕を取り彼は優しく抱きしめてくれた・・・。
心臓がバクバクしてる。
俊司もこんな風になるんだ・・・。
なんだか妙に愛おしく思えた。
メットが下に落ち音が響く。
「俺、健と間接キスなんか嫌なんだけど・・・。」
と言っておでこにキスをした。
私はまだ良く状況が分かってなかったけど、
「意味分かんない。」
と言って今度は自分から口にキスをした・・・。