レモン
部屋に散らかった服を適当にしまい、
する事もなかったので私は学校へ向かった。
まだクラスに友達は居なかった。
けれど、それが苦痛にはなっていない。
あれだけ居辛かったこの教室も、今は居心地が良い。
考えを少し変えれば世界が変わる・・・。
俊司との一件以来、全て前向きに考えるようにしていたから。
珍しいもんには興味があるみたいで、
ちょくちょく話しかけられるようになり、
それに笑い返す事が楽しくなっていた。
こうして少しずつ変わればそれで良い。
でも、頻繁に携帯を覗く事は止められなかった。
この時、私は完全に俊司に依存していたのかもしれない・・・・・。