レモン
「そういえば、今度の土曜日は学校行くから。」
私の通う高校は私立の為、土曜日が休みじゃ無い。
昔から服が好きだった私は服飾の高専に行っている。
普通の授業と専門の授業があって、
土曜日には専門の授業のある事が多い。
私は2年になった頃から専門の授業だけに出る様になっていた。
「まじで?!まじでかよぉ!!」
これは俊司の口癖。
「あと、明日バイト入れた。」
2年になる少し前からバイトも始めていた。
今はピザ屋さんでピザを作ってます。
初めてのバイトだったけど何だか向いてるみたいで、
ピザが向いてるじゃなくて働くことがね。
「まじで?!まじでかよぉ!それって変われないの?」
「いや!!私が変わってあげたんだけど。」
バイトを始めてから私は仕事優先になっていた。
友達との約束があったとしても、
頼まれるとバイトを取ってしまう。
その為3ヶ月で友達は激減した・・・。
それでも働いていた方が気持ちが良かった。
そこには確実に私の場所が用意されていたから。
それでも、バイトで俊司との時間を減らす事は滅多になかった・・・。