レモン
It approaches.....
俊司からの突然のプロポーズに私は浮かれていた。
手を上げて指輪を何度も見ては笑っている、
隣で歩いている彼も、それを見て嬉しそうに笑っていた。
俊司が自分の家に帰りたいと言ったので、
親に会わすのはまた今度にして、
今日は2人で帰ることになった。
いつもは1人で向かう道を、
2人で歩いている事が嬉しかった。
地下鉄にのり隣どうしに座る、
こんな普通の事も私にはとても嬉しかった。
電車が俊司の地元に近づくにつれ、
今まで感じていた変な感じはいっきに消えた。
これがプロポーズされた事によってなのか、
何故かは分からないけれど安心した。
そうとう疲れていたのだろうか、
俊司は電車の中で少しだけ寝ていた。
私の肩に寄りかかり、
すやすや寝ている彼を見ていたら、
私は幸せだと思った。
今までないくらいの幸せを感じていた。
この幸せがずっと続くのだと思っていた・・・。